準キャリアは、国家公務員一般職試験の合格者から採用された警察庁警察官のことです。
今回は、そんな準キャリアについてなり方を簡単に紹介していきます。
準キャリア警察官になる方法
準キャリアの警察官になるには、国家公務員一般職試験(大卒程度、行政区分)に合格し、官庁訪問を経て警察庁本庁から採用内定を貰う必要があります。
警察庁は人気が高いので、一般職試験でも上位の成績で合格することが必要です。
官庁訪問では、「使命感があり、正義感が強く真に警察官たるにふさわしい人間」であることをアピールしていきましょう。
採用者数
国家一般職試験(大卒程度、行政区分)からの採用者数を紹介していきます。
下記の図は、警察庁の採用実績ですが、ここには警察庁本庁の他にも、管区警察局や情報通信部での採用者数も含まれています。
警察庁本庁に絞ってみると、2019年度の準キャリアの採用予定者数は12名となっていて、例年これくらいの採用者数のようです。
■一般職(大卒程度、行政区分) 警察庁の採用状況
採用年度 | 採用人数 |
平成30年 | 36名 |
平成29年 | 37名 |
平成28年 | 36名 |
平成27年 | 34名 |
平成26年 | 27名 |
平成24年 | 20名 |
※出典:人事院
以下で、注意点に触れていきます。
・地域区分はどこでもいい
一般職試験で受験する地域区分は、どの地域区分を受験しても警察庁本庁から採用をもらうことが可能です。
これについて、人事院のQ&Aは以下の通りです。
Q 行政区分で本府省を希望する場合には、どの地域区分を受験すればよいのですか。
A 行政区分は、全国を9つの地域に分け、その地域に所在する官署の採用を対象とする地域別の試験として実施していますが、
本府省については、どの地域で受験しても採用が可能となっております。※人事院ホームページ
実際に、関東甲信越以外の地域区分からも警察庁本庁の採用実績があります。
リンク国家一般職試験にオススメの参考書・過去問集【すぐに予備校に通えないときの勉強方法】
・管区警察局での採用は「事務官」
警察庁の出先機関である管区警察局も一般職からの採用を行っています。
この管区警察局の採用は、警察庁警察官ではなくて警察庁事務官としての採用なので注意が必要です。
この事務官は、人事や給与、福利厚生、会計などの仕事に携わります。
リンク 管区警察局の事務官になるには 【採用試験、年収、仕事内容】
学歴
警察庁については、参考となるような採用実績は公開されていませんでした。
参考程度に、かつて公表されていた国家公務員一般職(Ⅱ種)の全省庁の採用上位校を紹介しておきます。
採用者の多かった大学・学部 | 採用人数 | 割合 |
中央大学法学部 | 35名 | 2.9% |
同志社大学法学部 | 24名 | 2.0% |
大阪市立大学法学部 | 22名 | 1.9% |
立命館大学法学部 | 21名 | 1.8% |
岡山大学法学部 | 17名 | 1.4% |
法政大学法学部 | 17名 | 1.4% |
明治大学法学部 | 17人 | 1.4% |
※平成24年度総務省
公務員試験は成績が重視されるので、学歴に執着する必要はありません。
ただ、警察庁は人気官庁の一つなので、一般職試験で上位の成績が必要となります。上記の学歴はライバルの目安として役立てみてください。
リンク国家公務員一般職の合格者の学歴 各省庁の採用実績
出世モデル
警察庁はその抱える人数も多いので、出世スピードも相対的に早く感じられます。
準キャリアの警察官は、一般的には警視正~警視長くらいまで出世することになります。
詳細は以下の記事を参照ください。
現場の警察官の生の声やリアルな残業時間、有休取得率を知りたい場合は、官庁や独立行政法人であっても転職会議で調査することをお勧めします。
組織風土を把握したり、現場の残業時間などが分かるので志望の優先順位を定めるのに役に立ちます。