近年人気が高まりを見せている皇宮護衛官。
主に、皇室の「護衛」や皇室関連施設の「警備」を主な職務としています。
職員は約 900 人と少数精鋭の組織でもあります。
そんな皇宮護衛官になりたい方に向けて、必要な情報をまとめて紹介していきます。
皇宮護衛官へのなり方
皇宮護衛官は国家公務員です。
皇宮護衛官になるには以下のいずれかの国家公務員試験に合格することが必要です。
①皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)
②皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)
③皇宮護衛官(武道有段者)選考採用試験
試験内容の詳細は人事院のホームページからご確認ください。
下記はそれぞれの合格者数を紹介していきます。カッコ内は女性です。
○皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)合格者数
採用年度 | 申込者数 | 一次合格者数 | 最終合格者数 |
平成30年度 | 1,476人(350) | 245人(69) | 72人(15) |
平成29年度 | 1,758人(395) | 139人(37) | 42人(8) |
平成28年度 | 1,712人(381) | 177人(42) | 48人(8) |
※出典元:人事院
○皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験) 合格者数
採用年度 | 申込者数 | 一次合格者数 | 最終合格者数 |
平成30年度 | 555人(198) | 135人(52) | 23人(9) |
平成29年度 | 520人(122) | 63人(17) | 12人(4) |
平成28年度 | 380人(105) | 68人(17) | 13人(2) |
※出典元:人事院
皇宮護衛官採用試験は、国家公務員試験の中でも初級~中級くらいの位置づけではありますが、倍率が高く、少数精鋭の採用実績が続いています。
研修と仕事内容
採用後は皇宮巡査に任命され、皇居内にある全寮制の皇宮警察学校に入校します。
大卒で6ヶ月間、それ以外(高卒等)は 10 ヶ月の間 憲法・行政法・警察法、拳銃操法、柔剣道、犯罪捜査・鑑識、逮捕術、皇室に関する教養、書道・茶道・華道・和歌、乗馬訓練や英会話、消防などの授業を受けます。
卒業後は護衛署に配属され、警備(4交替制で24時間365日警備)に当たります。
その後は、やる気次第で様々な分野にチャレンジすることができます。
皇室の方々を一番近くで守る「側衛官」と呼ばれる職務にもチャレンジでき、バイク、騎馬、スキー、水泳、テニスなどの様々な訓練を積むことができます。
出世
皇宮護衛官の階級は、皇宮巡査 ⇒ 皇宮巡査部長 ⇒ 皇宮警部補 ⇒ 皇宮警部 ⇒ 皇宮警視 ⇒ 皇宮警視長 ⇒ 皇宮警視正 ⇒ 皇宮警視監の8階級があります。
一般の警察官と同じように昇任試験に合格して階級を上げることが必要となり、実力次第で上位の階級まで出世していくことができます。
給料・福利厚生
皇宮護衛官の給料は、公安職俸給表(一)が適用されることから、給料水準は高めです。
皇宮護衛官の初任給は以下の通りです。
皇宮護衛官初任給
〇皇宮護衛官大卒程度試験:248,280円
〇皇宮護衛官高卒程度試験:205,440円
〇皇宮護衛官武道有段者(高卒):205,440円
(短大・高専卒):218,040円
(大卒):236,640円
賞与については、2019年度の基準では4.45か月分が支給されています。その他、独身宿舎や家族宿舎などに入ることもできる点が特徴的です。
1週間の勤務時間は38時間45分(週休2日制)で、職務によって日勤制と交替制の勤務パターンがあります。
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