財務官僚の出世モデルはどれくらいか【キャリアの役職、年齢目安、年収】

国家公務員総合職試験に合格した者の中で、最優秀成績者が集まるのが財務省です。

エリートという言葉が似合う財務官僚ですが、彼らの一般的な出世モデルについて紹介してきます。

4~5年目      本省係長

入省4年~5年目の20代半ばから20代後半で財務省の係長に昇任します。年収は460万円ほどです。

一般的には法案の起案、付属資料の作成などに従事します。また、直属の上司の秘書官的な役割を演じることもあったり、次のポストに出世するための見習い期間でもあります。

なお、以前のキャリアシステムでは、入省6年目くらいの若手官僚を一斉に税務署長にしていましたが、現在では廃止されています。

10~11年目    本省課長補佐

入省10~11年目、30代前半で本省課長補佐に昇任するのが平均的。残業代等を除いた年収は740万円ほど。

法案作成、政策の提案や企画、情報収集などを行う。課長への見習い期間でもあり、この期間の成績は今後の出世を左右するとも言われている。

課長補佐級ポストの中で、最も出世コースと言われるのは主計局主査(課長補佐級)のポスト。他省庁の会計課長と対等に話しができるポストで、一般の課長補佐とは別格のポストです。

17~18年目    本省課長

入省17~18年目、多くは40歳くらいで財務省の課長へ昇進します。年収は1,200万円前後。

ここまでくれば若手~中堅時代の過酷な労働環境がひと段落する。

課で収集した情報が一手に課長のもとに集まるため、課内で処理すべきもの、上に報告するものを選別し処理する力が必要になる。また、他省庁や上司との調整、折衝なども大切な役割となります。

過去の資料を見ると、同期のうち65%前後は本省課長級に出世できている様子。

20~21年目   本省筆頭課長

20~21年目くらいで本省の筆頭課長へ。

財務官僚のエリートコース

財務省の出世コースと言えば主計局主税局です。

中でも主計局は全省庁の予算編成権を握っていて、財務省の力の象徴でもある部署です。

この主計局にはポストの名称が独特なものがあり、課長級の主計官、課長補佐級の主査などがあります。

主査→主計官→主計局次長→主計局長→事務次官というコースはまさにエリートコースと言えます。

24~25年目   地方財務局長

入省24~25年目あたりで、財務省の出先機関である財務局の局長に出世します。ここまでは、同期の約60%が昇進できます。

26~27年目   審議官

入省26~27年目頃、財務省の審議官や次長級のポストへ出世します。年収は1,500万円ほど。

同期のうち55%ほどはここまで残ることができます。

28~29年目   本省局長

入省28~29年目あたりで本省の局長へ出世することができます。年収は1,700万~1,800万円前後。

同期のうち30%ほどしか局長になることができないので、ここまでくれば出世した方だと言えます。

財務省 局長ポストの特徴

官房長 …出世コース。その後、主計局長を経て事務次官へ。

主計局長…出世コース。財務省の顔とも言えるポスト。その後、ほぼ事務次官へ昇進する。なお、主計局長は他の局長と比べても一段階上の等級が適用されている。

主税局長…出世コース。その後、国税庁長官へ昇進する。稀に事務次官へ昇進する。

国際局長…局長ポストの中では中堅クラス。その後、財務官へ昇進することが多い。退官後には国際機関の幹部に就任することもある。

理財局長…局長ポストの中では中堅クラス。人によってはここで退官するか、さらに伸びることもある。

関税局長…局長ポストの中では下位クラス。総務課長→税関長→関税局長で退官というパターンが多い。他の局長級ポストと比べて一段階下の等級が適用されている。

32年目     事務次官、財務官、国税庁長官

財務官僚の最高ポストは、事務次官、財務官、国税庁長官の三つのポスト。年収は約2,300万円。

同期のうち、多数はこのポストまで辿り着けずに退職することになります。

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