公安調査庁におけるキャリアの出世モデルと採用者数はどれくらいか【国家総合職】

公安調査庁は、法務省の外局で、破壊活動防止法等に基づいて、国内の宗教団体や右翼系団体を監視し、国外では北朝鮮や中国、国際テロに関する情報収集を行っている機関です。

情報収集によって得た情報は各府省にも提供され、国の政策に影響を与えています。

そんな公安調査庁について、幹部候補であるキャリアの出世モデルや採用人数について紹介していきます。

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公安調査庁の職員になるには

公安調査庁の職員は、国家公務員です。

キャリアは、主に国家公務員総合職試験の院卒又は大卒の試験区分に合格し、官庁訪問を経て、公安調査庁から採用内定をもらうのが主要なルートです。

下記で、年度ごとの採用者数を紹介します。

○公安調査庁 国家公務員総合(院卒者・大卒程度) 採用実績数

採用年度 院卒者 大卒程度
令和4年度 1(1) 2(1)
令和3年度 1(0) 4(3)
令和2年度 1(1) 3(1)
令和元年度 1(0) 3(1)
平成30年度 1(0) 3(0)

 ※カッコ内は女性採用人数                     ※出典元:公安調査庁

詳細は人事院又は公安調査庁のホームページ等で直接ご確認ください。

国家総合職院卒区分から毎年1名、国家総合職大卒区分から毎年2~4名前後での採用されています。

公安調査庁キャリアの出世モデル

国家公務員総合職、公安調査庁本庁に採用された職員の出世モデルを紹介していきます。

下記モデルは、公安調査庁が公表するモデルを抜粋して見やすいよう整理したものです。

1 年目    本庁法令担当 係員級

本庁で採用後、各種研修を受け、総務部の法令担当部署に配属。

様々な法制について調査・研究を行うとともに、政府の行動計画の策定に関する業務にも携わり、他省庁との調整等も経験するとのこと。

3~4年目  関東公安調査局調査第二部  係員級

入庁 3 ~ 4 年目、関東局の調査第二部で、「現場」の調査業務に従事。

上司や先輩の指導を受けつつ、どのように情報を入手するか自ら企画して「人と会って情報を収集する業務」に携わる。

5 年目   本庁調査第二部に異動    係員級

本庁調査第二部に異動し、大量破壊兵器関連物資などをめぐる動向についての分析業務に携わった後、企画調整業務に従事。

部内業務に係る企画・立案に加え、他省庁との連絡・調整、国会対応等のいわゆる「霞が関」的な業務も行う。

7 年目 在外公館での勤務

外務省に出向し、在外公館における業務に従事。

それまでとは全く異なる環境において業務を経験する中で、在外公館員として迅速かつ的確な判断が求められる局面が多い。

10 年目 本庁調査第二部に異動  係長級・課長補佐級

本庁調査第二部に戻り、国外関連情報の分析業務に携わった後、以前と同じ部署で再び企画調整業務に従事。

若手職員であった時と業務分野は重なりつつも、課長補佐級職員として、より幅広い実務を自身が主軸となり動かしていくことが求められる。

13 年目 本庁調査第一部に異動  課長補佐級

本庁内で調査第一部に異動し、国内関連情報の分析業務に従事した後、総務部に異動。

これまでの業務経験をいかして新たな視点・切り口を模索するなどして業務を推進。

16 年目 内閣官房に出向

内閣官房国家安全保障局に出向。

関係行政機関との調整や国会対応等も含め、政府全体としての政策・方針を常に意識しつつ責任ある業務を遂行する。

19 年目  本庁総務部    室長級

出向先から本庁に戻り、総務部で法令関係業務に従事した後、情報システムにおけるセキュリティ等の IT 関連業務を担当。

学歴について

公安調査庁の採用実績について学歴は公表されていません。

ただし、公安調査庁を含めた法務省全体の採用実績は公表されていたことがあるので、そのデータを紹介します。

国家公務員試験は成績が重視されるので、学歴に執着する必要はありませんが、ライバルの目安として役立ててください。

○法務省(公安審査委員会,公安調査庁含む) 国家Ⅰ種の採用実績(平成24年度)

大学・学部 採用人数
早稲田大学法学部  3人 
大阪市立大学法学部  1人 
 学習院大学大学院法務研究科 1人 
関西大学大学院法務研究科  1人 
 九州大学大学院法務学府 1人 
京都大学法学部  1人 
慶應義塾大学環境情報学部  1人 
慶應義塾大学法学部  1人 
 信州大学大学院法曹法務研究科 1人 
中央大学大学院公共政策研究科  1人 
東京大学大学院法学政治学研究科 1人
名古屋大学大学院環境学研究科 1人
早稲田大学文学部 1人
早稲田大学大学院法務研究科 1人

※出典元:法務省

以上、公安調査庁について簡単に紹介していきました。

公安調査庁での仕事は、情報収集のプロとして、国に迫る危険を予防するやりがいのある仕事です。

現場では、人間関係の構築、スパイに近い刺激的な環境でもあります。

ぜひ人事院や公安調査庁のHPをご覧の上、応募を考えてみてください。

仕事のキツさや残業の有無など、職員の口コミが知りたい場合は、転職会議で閲覧ができます。

民間企業だけでなく、官庁の口コミもそこそこあるので生の声が知りたい場合はオススメです。

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