刑務官の出世システム 高卒でもキャリア組になれる?

刑務官は出世の仕組みが特徴的です。

他の国家公務員のように、年功序列的な出世とは少し趣が違っていて、実力主義の明快で分かりやすい出世のシステムが出来上がっています。

そのシステムが「昇任研修」です。どの研修を修了したかで、どこまで出世できるかが明確に変わってくるのです。

要するに、初級幹部になりたかったら「中等科研修」を、エリートになりたかったら「高等科研修」を 修了してくださいというシステムです。

具体的にどのような仕組みで刑務官が昇進していくのか見ていきましょう。

初級幹部となる「中等科研修」 

刑務官の出世の第一関門に、初級幹部となるための「中等科研修」があります。

この中等科研修を修了しないと、出世は頭打ちです。

中等科研修に入所するためには、競争試験を受けねばならず、これは採用されたばかりの若手でも受験ができます。

合格すると約3か月の研修が始まり、研修を終えるとすぐに 「看守部長」へ昇任します。

その後、中等科研修を終えた者は、階級にして副看守長(係長クラス)まで昇任していくことができます(中級管理課研修を終えると看守長まで)。

エリートコースに乗れる「高等科研修」

高級幹部を選抜する昇任研修が、高等科研修です。

高等科研修も、採用されたばかりの若手でも受験ができ、年齢制限は45歳まで受験が可能です。中等科研修をすっ飛ばして、飛び級で高等科研修に合格することも可能。

高等科研修の入所試験に合格すると、矯正局のキャリア官僚と共に約6か月の研修を受けることになり、そこでの成績はその後の昇進スピードを左右することになります。

高等科研修を修了した者は、採用から14年目頃に看守長(課長級)に出世するのが平均的です。その後、さらに出世していき、刑務所長矯正管区長を目指すこともできます。

準キャリア刑務官はどこまで出世できるか  【国家一般職大卒程度  法務省矯正官署採用】
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刑務所長や矯正管区長は ほぼノンキャリア出身

刑務所長や矯正管区長の大半は、高等科研修を突破したノンキャリア組で占められています。

高卒であっても実力次第で、高級幹部に出世できるのが刑務官の世界です。

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