幹部自衛官の階級と出世スピードの紹介

幹部候補生学校を卒業した幹部自衛官の出世スピードを簡単に紹介していきます。

主に以下の点について触れていきます。

・ 幹部自衛官の階級一覧
・ 幹部自衛官の最短出世スピード
・ どこまで階級が上がるか

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幹部自衛官の階級一覧

幹部自衛官の階級は3尉~将までの8階級あります。

以下は、陸上自衛隊を参考にした幹部自衛官の階級表です。

階級 役割
陸上幕僚長(大将) – 
陸将(中将) 師団長,方面総監など 
陸将補(少将) 旅団長,副師団長など 
1佐(大佐) 連隊長,旅団幕僚長,師団幕僚長,副旅団長,地方協力本部長など 
2佐(中佐) 150~500名程度の部隊の指揮官 
3佐(少佐) 50~100名程度の部隊の指揮官
1尉(大尉)
2尉(中尉) 30名程度の部隊の指揮官
3尉(少尉)

なお、1佐将補は自衛官俸給表ではさらに細かく細分化されていて、例えば、1佐であれば1佐(一)~1佐(三)まであり、それぞれでランクが違います。

なので、同じ1佐であっても1佐(一)は1佐(三)よりも地位が高く、より難度の高い役職につくことになります。

幹部自衛官の最短の出世スピード

防大卒業生や幹部候補生試験の合格者は、採用後「曹長」となって幹部候補生学校に入校します。

その後1年間の課程を終えて一気に「3尉」へ昇任します(院卒者は2尉)。

3尉」は昔の階級で言う「少尉」ですが、この小隊長クラスの階級に22歳そこそこで一気になることができます。

以下では、3尉以降の最短昇任スピードを紹介します。

階級
最短スピード
高級幹部
将補 46歳
1佐 40歳
2佐 上級幹部 36歳
3佐 中級幹部 33歳
1尉 28歳
2尉 初級幹部 25歳
3尉 23歳
曹長   22歳

1尉まで横並びで昇任していく

幹部自衛官として採用されると、「1尉」までは横並びで昇任していくことができます。この「1尉」の階級は昔で言う「大尉」で、主に中隊長などを務める階級です。

実際に周りと差が出始めるのは、3佐の階級あたりからです

幹部自衛官として採用されるとその半数以上は3佐へは昇任できますが、2佐、1佐と上がるにつれて出世できない者がどんどん増えていきます。

さらに、将官への昇任は一握りに限られ、同期でも数名程度しか将官の階級にたどり着けないことになります。

参考程度に、古い資料ですが以下で階級ごとの人数を紹介します。

階級 人数
84
将補 217
1佐 1,545
2佐 3,590
3佐 7,300
1尉 9,555
2尉 8,246
3尉 6,998

このようにピラミッド構造の階級制度になっているので、3佐から上は構造的にぐっと絞られていきます。

3佐(本省課長補佐くらい)や2佐(本省室長くらい)で退官する人もいるので、1佐や将官まで昇任していきたい方にとっては不安が残ると言えるかもしれません。

ちなみに、給料面に関しては、2佐以下は公安職俸給表を基準に算定しているので一般の国家公務員よりも恵まれていると思います。

リンク幹部自衛官の年収モデルの紹介 【自衛隊の年収】

リンク国税専門官の出世スピードはどれくらいか?【国税調査官の昇進モデルの紹介】 

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