キャリアとノンキャリアの違いは主に出世スピードについてです。キャリアは早いスピードで出世し、将来は高級幹部になることがほぼ約束されています。
対してノンキャリアは、スペシャリストとしての役割が期待され、本府省課長級以上の出世は難しいと言われています。
このようなキャリアとノンキャリアですが、お互いにどのように考えているのでしょうか。
キャリアとノンキャリアの関係性について紹介していきます。
お互いに一目置いている関係
ノンキャリアはただ出世が遅い職員ではありません。
分野によってはキャリアよりも詳しい知識を持ち合わせていることがあります。
例えば、財務省の主計局や主税局は、ノンキャリア組の主査や企画官が実務で重要な役割を担っています。
彼らは予算や税制のスペシャリストとして専門家と言えるほどの知識と経験を身に着け、実際の予算案や税制の企画にあたっています。
キャリア組の高級官僚はこういったベテラン職員を重宝し、自分の右腕としてタッグを組む様子も見られます。
こういった事情があるため、キャリアはノンキャリアに対して一目置き、ノンキャリアは幹部であるキャリアに対して一目置いています。
キャリアとノンキャリアの関係は、互いを尊重している関係と言えます。
ワークライフバランスの違い
また、キャリアとノンキャリアはその忙しさやワークライフバランスにも違いがあります。キャリアは一般的にかなり忙しいです。
対してノンキャリアはキャリアほど忙しくなく、部署によっては残業をせずに帰宅できることもあります。このような違いがあるため、ワークライフバランスを大切にしたいキャリアはノンキャリアを羨み、出世したいノンキャリアはキャリアを羨むことがあります。
キャリアもノンキャリアも優秀な人が多い
近年は、ノンキャリアであっても早慶や国立大卒などの難関大卒が増えてきていて、ノンキャリアであっても優秀な人材が揃っています。
こういった事情から、ノンキャリアであっても優秀な人材は幹部に登用していこうという議論が活発化されています。将来はキャリアとノンキャリアの垣根は薄れてくるかもしれません。